プロがレビューする、おすすめエスニック・民族楽器音源【マルチ音源】

こんにちは。

sakuraiです。

作曲できる音楽の幅を広げるために、必須となってくるのが”エスニック系音源”です。

民族楽器の知識があれば、音楽に多彩なワンポイントを入れることができるので、めちゃめちゃ便利ですよね。

今回は、そんな便利すぎるたくさんの地域の民族楽器音源が入ったマルチ音源の特集を作ってみたいと思います。

エスニック音源を選ぶ、重要なポイント

マルチか?ソロ楽器か?

エスニック音源は、エスニック系全体のマルチ音源か、ある地域に特化したマルチ音源か、ある民族楽器に特化したソロ音源か、この3つに大別されます。

このページではエスニック全体のマルチ音源を紹介していますが、各地域に絞ったものやソロ楽器は別に特集をつくっていますので、すでに欲しい地域が決まっていたら下記からチェックしてみてくださいね。

希望の地域の楽器・ジャンルがどのくらい収録されているか?

自分が作りたい楽器が入っているかはとても重要です。

各音源によって、アラビア系が強いのか、ケルト・アイリッシュ系が強いのか特徴があるので、収録楽器を見て自分の欲しい地域が充実しているかチェックしておいてくださいね。

買ってみたはいいものの、欲しい地域の楽器が2つしか入っていない、、、なんてことになったら最悪です。

公式サイトなどで収録楽器や地域が詳細に書かれているものがほとんどなので、しっかりとリサーチしておきましょう!

クオリティは十分か?

やはり一番大事なところは、クオリティですね。

ものすごく安いから買ったけれど全然使えない、、、なんて最悪ですよね笑

一昔前の音源では、1つのマルチ音源内に収録されている楽器数が多ければ多いほどクオリティが下がる傾向があるのですが、このサイトではそういう音源は極力排除しています。

”即戦力”で使えるものだけを厳選しているので、デモを聴くだけで納得できると思います。

みなさんのピンときた音源を手に入れてくださいね!

おすすめ エスニック音源一覧

音源名 メーカー リリース日
マルチ音源
ETHNO WORLD 6 COMPLETE BEST SERVICE 2017年2月
Quantum Leap RA EAST WEST
SYNCHRON-IZED ELEMENTS VIENNA 2019年12月
VIENNA HISTORIC WINDS 1 VIENNA 2016年12月
VIENNA HISTORIC WINDS 2 VIENNA 2016年12月
VIENNA HISTORIC WINDS 3 VIENNA 2017年7月
VIENNA ELEMENTS VIENNA 2012年8月
LUMINA PROJECT SAM 2013年7月
EPIC WORLD BEST SERVICE 2013年12月
FOREST KINGDOM 2 BEST SERVICE 2013年12月
World Suite 2 UVI
Ethno Instruments 2 MOTU
GARRITAN WORLD INSTRUMENTS GARRITAN 2010年12月
Ethnic Inspiration Orchestraltools
BASEMENT ENSEMBLE EARTH MOMENTS 2017年4月
エスニックパーカッション音源
WORLD PERCUSSION 2.0 EVOLUTION SERIES 2013年6月
TRUE STRIKE 2 PROJECT SAM 2015年2月
WORLD IMPACT GLOBAL PERCUSSION VIR2 2013年3月
VIENNA EXOTIC PERCUSSION VIENNA 2015年2月
EZX - TWISTED KIT TOONTRACK 2010年12月

おすすめ エスニック音源

ETHNO WORLD 6 COMPLETE

令和時代、エスニック・民族楽器音源とくれば「ETHNO WORLD 6」と言っても良いかもしれません。

収録された地域の楽器数や、クオリティのバランスは最高で、民族楽器が好きな人は絶対に持っておいてほしい音源です。

インドネシアのガムラン、中世ヨーロッパ・アルプス、日本、中国、中近東、アフリカといった320種類にも及ぶ民族楽器が収録されているので、この音源に収録されていない地域を探す方が難しいほどの収録数を誇りますよ。

特にボイス系のクオリティが高く、あの映画で一躍有名になったブルガリアンボイスまで収録されているというので驚きです。

このボイスからさまざまな曲が思い浮かぶほど、聞いていてワクワクしてしまいますよ。

なのでこの音源が1つあれば、複数のエスニックサウンドを組み合わせて無国籍エスニックサウンドを作るなんてお手のものです。

デモを聴いたところ即買い決定なので、次回の映画音楽の制作時にはメインで使ってみようと思っています。

どの作品で使ったか、製作側が許せば公開していきたいますね!

また、ETHNO WORLD 6のすべてが入った「ETHNO WORLD 6 COMPLET」と、少し収録楽器を減らしたリーズナブルな「ETHNO WORLD 6 INSTRUMENTS」の2種類があるので、予算によってどちらにするか決めてくださいね!

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Quantum Leap RA

世界的に評価の高いQuantum Leapシリーズのエスニック特化音源で、リリースされて10年以上経ちますが今だに人気の高い音源となっています。

和風・アメリカ・ヨーロッパ・アフリカと幅広い地域の楽器が収録されていて、どの音源もツヤと抜けの良い鮮やかな音が印象的です。

特に打楽器が秀逸で、ベタウチでも演奏者の手の動きが見えるほど生々しいサウンドを簡単に表現できるところが最高です。

僕自身も、昨年公開になった映画音楽のリズムセクションや、バイオハザードなどのゲームでバリバリ使っているほど超おすすめ音源です。

デモ音源

公式サイト

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日本では購入できる店がとても少なく、リサーチしたところ楽天くらいしか見つかりませんでした。新しい情報が入り次第更新していく予定です。

FOREST KINGDOM 2

タイトルにもある「forest」の名の通り、深い森林を思い起こさせるサウンドが詰まったライブラリです。

他の音源のようにしっかりと音階を並べて音楽を作っていくタイプではなく、テクスチャ色が強く、密林の奥に潜むような”幻想的”で”神秘的”な世界観を表現するには最適です。

まるで生演奏のようなアンビエント色のあるレガートやポルタメントといったアーティキュレーションをはじめ、人の演奏する姿が見えるパーカッション、そしてそのまま作品と使えるほどのクオリティを誇るアンビエントやサウンドスケープ音色など、約200種類もの即戦力のサウンドが収録されています。

オーケストラ系の楽曲にこの音源の音を混ぜて使うと、一気に幻想的でエキゾチックな楽曲へと変貌させるほどのパワーがあります。

このクオリティを考えると、全然高い値段設定ではありません。

近々、超壮大なRPG系の仕事でこの音源を使うので、お披露目する日を楽しみにしててくださいね。

デモ音源

公式サイト

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VIENNA HISTORIC WINDS 1

古代ヨーロッパで使われた楽器を集めたマルチ音源で、ルネサンスやバロックの時代に使われたレアな楽器が収録された木管楽器ライブラリとなっています。

木管楽器や、現在の金管楽器の基となった楽器に特化したサウンドとなっているのですが、どの音源もとてつもないクオリティを誇ります。

現在ではほぼ使われていない、エアリード式の木管楽器や、バロック時代のオーボエなど、この楽器の音を使うだけで中世のヨーロッパのサウンドを簡単に表現することができます。

シリーズは1~3つあり、内容は下記となっていますよ。

  • WIND1(中世フルート・オーボエ等)
  • WIND2(中世コルネット・ホルン・トランペット)
  • WIND3(ナチュラルホルン等)

デモサウンドを聴くと、この音源のコンセプトがすぐ理解できるほど個性的で完成度の高い音源となっています。

ゲームなどでよく求められる、中世ヨーロッパ世界の表現には最適です!本気ですばらしいとしか言いようがありません。

また、これら「WIMD1~3」と「VIENNA RECORDERS」「VIENNA GLASS INSTRUMENTS」をバンドルした「VI SPECIAL EDITION VOL. 7」もかなりお得に購入できるのでおすすめですよ。

デモ音源

公式サイト(WIND1)

公式サイト(WIND2)

公式サイト(WIND3)

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SYNCHRON-IZED ELEMENTS

あの老舗音源メーカーのVIENNAが作っているエスニック音源です。

一般的な民族楽器ではなく、金属・水・ガラス・結石といった珍しいサウンドを集めたライブラリなので、世界観をより広げるためのサブ音源的な位置づけです。

おそらく、この音源に明確な楽器名をつけることはできないでしょう。

それほど超ハイクオリティな不思議系神秘サウンドとなっています。

空間がきらめいているようなサウンドから、雷のようなインパクトのあるサウンドまで、作り手の想像を超える音をたくさん提供してくれます。

ワンポイントなら十分映画音楽で使えるほど即戦力ですよ。

デモ音源

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LUMINA

世界的に人気のあるオーケストラ音源「SYMPHOBIA」のシリーズ第三弾となる音源です。

他の音源のようにエスニック専用音源ではないですが、オーケストラの雰囲気を持ちながら、美しいエキゾチックな雰囲気の音楽を作れる、映像音楽に最適なライブラリとなっています。

個人的には、ケルティックハープやティンホイッスルなどのアイリッシュ系がとてもすばらしく感じました。

不安や恐怖を表現するFX系のサウンドも収録されており、これ1つあれば、神秘的なエスニック系も映画音楽的なオーケストラ系もどちらも表現ができる便利な音源です。

デモ音源

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GARRITAN WORLD INSTRUMENTS

日本、インド、アフリカ、ヨーロッパなど、世界の民族楽器が一瞬にして手に入るマルチ音源となっています。

値段もこの楽器数の割にはものすごくリーズナブルとなっており、まずはエスニック系の音源が幅広く欲しいという人にとっては最適です。

しかも、どの音も十分”使える”クオリティの高い音となっていますよ。

世界の民族楽器の幅の広さで言えば、トップレベルではないかと思います。

デモ音源

EPIC WORLD

正統派なエスニック音源が多い中、この音源は圧倒的な異彩を放っています。

どの地域に特定するようなサウンドではなく、エスニック”の雰囲気がふんだんに漂うアンビエントやFX系専門の音源となっています。

デモサウンドを聞いてもらえればわかるように、とにかく雰囲気重視の超ハイセンスなサウンドが特徴です。

聞いた瞬間に「こういうアンビエント音楽もやってみたい」と思うことでしょう。

もし、もうすでにオーケストラ音源やエスニック音源を持っているなら、この音源はあなたの音楽の幅を一気に広げてくれると思います。

日本での知名度は低いですが、あなたの発想力や想像力を大きくかきたててくれる最高の音源ですよ。

次回の映画の仕事では、ワンポイントでこの音源を使ってみたいと思います。

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World Suite 2

収録楽器数が369種類を誇る幅の広いエスニック系サウンドライブラリです。

65,000以上のサンプルから構成されるこの音源は、アフリカ、インド、オーストラリア、アジア、インドネシア。ケルト、中近東、ジブシー、南アフリカ、ヨーロッパ系の楽曲制作もできるほどのユーティリティさを誇ります。

しかも、これだけの楽器数がありながらも値段はまずまずのリーズナブルさを誇ります。

初めてのエスニック系音源としたら十分に役に立ってくれるのでおすすめです。

デモ音源

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Ethno Instruments 2

こちらもマルチ系エスニック音源として人気があります。

ヨーロッパ、中国、日本、アフリカ、ヨーロッパ、バルカン半島、イギリス諸島、中南米といった地域を得意とする音源です。

他の音源と違うところは、マイクロチューニングでスケールが調整できたり、タイムストレッチ機能が搭載されて自分の曲にフィットしやすくなっているところです。

音源の幅広さは、他のマルチ系と同じですが、より自分の楽曲にエスニックサウンドを導入したいという中級者には最適な音源となっています。

この音源で、あなたも脱初心者を目指してみませんか?

もちろん、最初からエスニックを極めるんだと思う方はこれから始めても良いと思います。

デモ音源

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WORLD PERCUSSION 2.0

アジア、ヨーロッパ、アフリカ、中東、南アメリカの5つの地域の打楽器を集めた音源集で、もうこれは至宝とも呼べるほどのクオリティを誇ります。

でも、ただのエスニック系パーカッションではありません。

どちらかと言えば、すごく規模が大きいサウンドも多いので、映画やゲームなどのサウンド作りに向いています。

映像音楽を目指したい人にとっては、必須といっても良い音源かもしれません。

また、パーカッション専用音源にしては、あまりのクオリティのため、やや値段は張ってしまいます。

もう少しリーズナブルに手に入れたい人は、5つの各地域ごとに分割して購入できるので、1つの地域ずつ手に入れるのもひとつの策ですよ。

この音源は、楽天などで購入が可能となっています。

デモ音源

TRUE STRIKE 2

この音源は、あのPROJECT SAMがリリースしているので音質は間違いありませんね。

パワフルなアジア・アフリカ・ヨーロッパ・トルコ系のパーカッション59種類が収録されているのでめちゃ即戦力として活躍してくれます。

特に和楽器系が個人的には気に入っていますよ。

私のスタジオでは、ド迫力のエスニックサウンド作りには欠かせない音源となっています。

デモ音源

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まとめ

一概にエスニックと言ってもこんなにも種類があるんですね笑

長い編集となってしましたが、ぜひみなさんの希望する音が見つかることを祈っております。

それぞれの地域個別でも音源の特集をつくっていますので、気になる地域があったらぜひチェックしてみてくださいね。

また、全ての楽器でおすすめ音源の一覧を作成しましたので、量はちょっと多いですが、、、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。